ひどいお話です。
2018年 03月 13日
ひどい話。
自宅売却を依頼された方の内情を見てびっくりしました。
十数年前に新築住宅を購入されたAご夫妻。
当時、ご主人の収入が少なく、奥様の収入を基に購入価格の全額を奥様が債務者となり住宅ローンを組んで購入されました。
ここまでは時折あるケース。
しかしここからが酷い話です。
この場合、所有権の持分登記は100%奥様名義でなければいけないはずが、奥様10分の7・ご主人10分の3となっていました。
これでは奥様が土地建物の価値の3割分をご主人に対して贈与したことになります。
年末調整で住宅取得等特別控除(所得税等還付)の為に税務署へ確定申告に行ったところ、税務署担当者からこの申告を確定すると、所得税還付よりも、贈与税支払い額の方が遥かに上回るので、申告しないほうが良いとアドバイスを受けたそうです。
※税務署員も人の心があり温情を掛けられたことに少し感動~
銀行。
司法書士。
仲介した宅建業者。
上記三社の担当者たちはプロであるにもかかわらず、三位一体となり、当たり前のやってはいけないことを購入者に行わせ、取引を完結させました。
消費者は信頼してこの三社を選んだにもかかわらず、自社の利益のためだけに動き、消費者に対し誰もブレーキを掛けなかったことになります。
規模や看板に惑わされず気をつけたいものです。
次回の埼玉県宅地建物取引業協会・埼玉西部支部・理事会にてこの事案も共有化し、協会員の業者全てがお客様から信頼されるよう指導及び再発防止に努めてまいりたいと存じます。